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重粒子線治療とは

重粒子線治療の装置
より多くのがん患者さまのために――普及に向けて大きく前進

重粒子線治療専用装置のしくみ

重粒子線をがん治療に用いるためには、まず、イオン源で炭素、シリコン、アルゴンなどの原子の電子の一部を除去し、線形加速器でその粒子を光の10分の1程度の速さに加速し、炭素の薄膜を通して残りの電子をすべて取り除きます。さらにこの粒子をシンクロトロンという高周波電場で数十万回回転させて加速し、光速の70%程度にまで加速して治療に用います。シンクロトロンでの重粒子の最高エネルギーは、800MeV/核子(光速の約84%)になります。

より小型化された普及型照射施設-群馬大学 重粒子線医学センター

重粒子線治療は、難治がん治療への期待を担いつつも、サッカー場サイズの土地と建設費用を必要とすることが大きな課題でした。 そこで、装置の小型化研究開発が進められ、重粒子線のエネルギーを病院の規模に合わせて最適化し、各機器を最新の技術により改良した結果、面積を先行施設(HIMAC)の約3分の1以下に、建設、運転コストも大幅に下げることに成功。普及型重粒子線治療装置の第1号機が群馬大学内に完成し、2010年より治療が開始されています。

群馬大学の重粒子線照射施設は縦横約45m×65m、高さ約20mの建築物で、その中に、重粒子(炭素イオン線)を最高で光の70%程度の速度まで加速する直径約20mのシンクロトロン加速器と3治療室ならびに付帯設備を持つものです。このコンパクトな照射施設は、重粒子線治療の普及に向けての大きな一歩として、国際的にも注目されています。

群馬大学の重粒子線照射施設

世界初の重粒子線治療専用装置「HIMAC」

重粒子線の研究・臨床応用における日本の国際的な地位を確立したのは、世界初の重粒子線治療専用装置として建設されたHIMAC(Heavy Ion Medical Accelerator in Chiba;放射線医学総合研究所(千葉))です。重粒子のビームを効率的に利用するために、3つの治療照射室があり、垂直ビーム、水平ビームの両方を使うことができます。特に「治療室G」では、楽な姿勢で治療が受けられるように、どんな方向からでも重粒子線が照射できる回転ガントリー(世界初の超伝導マグネットを採用)を採用しています。

HIMACは、日本における初めての重粒子線照射施設でもあり、国の「第1次対がん10カ年総合戦略」の1つとして建設され、1994年の治療開始以来、これまでに12,000人以上のがん治療を担うとともに、研究施設としても重要な役割を果たしています。

重粒子加速器HIMAC全体像

3次元スキャニング照射治療および回転ガントリー

更なる治療の高度化、患者さんの負担軽減などを実現するため「新治療棟」を建設し、2011年5月から3次元スキャニング照射治療(臨床試験)を開始しました。
また、重粒子線回転ガントリーの小型・軽量化を進め、超電導電磁石を搭載する世界初の回転ガントリーを実現しました。

【参考資料】量子科学技術研究開発機構 放射線医学総合研究所、群馬大学

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